『RAINBOW GIRL』から妄想。→(歌詞&歌ってみた) 主人公がエロゲとかゲームの主人公で、忍足がオタクだったらすげえ萌える・・・! と思って書いてみました。 歌詞見れば分かるんですけど、『ごめんね 画面から出られないの わたしは二次元の女の子』ってところが、萌えませんか激しく。 そういうわけで、忍足はオタクです。中学生のくせに「エロゲおいしいです^q^」 状態。主人公は、忍足がやってたエロゲの主人公。うちのサイトには珍しいぐらいに 女の子女の子してます。 *主人公が、画面の向こう側(=忍足のいる世界=三次元)にいる忍足が好きになっちゃって、 なんだかんだで実体を持ってしまいます。 *一応主人公の外見は、エロゲのグラフィックと同じだけど忍足は気づいてない。 *忍足が他のエロゲに手をつける=浮気(主人公からすれば) *書きたいところだけ書いたので、変なところから始まってます。そして尻切れトンボ。 それでもよろしければ↓にスクロールしてください。 |
ようやく実体を持った、かといって、忍足の様子は何も変わらない。 その理由に、がエロゲーの中の主人公だと気が付いていないのだ。 あんなに求めたくせに(もちろんプレイヤーとしてだが)、とは頬を膨らます。 に背を向けてパソコンの画面に向う忍足は、ひたすらマウスを弄っていた。 「ばか・・・」 浮気者、と心の中で毒づく。エロゲーの世界から、忍足のいるこの世界に来て、 ようやくこの部屋に転がり込んだというのに。の正体に気づかなくとも、 そこに女の子がいるのだから手を出しても良いのではないか。 生身となったこの身体よりも、画面の中の平面的な体の方が忍足は好みらしい。 クッションを抱いて忍足のベッドに寝転んだ。忍足の視線の先を辿ってみれば、 忍足は鼻息を荒くさせて画面に食らい付いている。忍足の黒髪から覗く鈍い光を放つ画面には、 大変可愛らしい女の子が顔を赤らめていた。 -----------よく見れば、服を着ていないようにも見える。 「おっしゃあ!ktkr!!」 『は、恥ずかしい・・・』 「恥ずかしがらんでもええ。優しくしたる」 何を?・・・・・・ナニを、だ。 いくらゲームといっても、他の主人公との「そういう」シーンなんて見たくはない。 (そもそも、私が別のゲームの主人公だったときも、あんなことやこんなことをした くせに!一回クリアしたら別のゲームインストールするなんて、どういうことよ!) 「侑士」 「・・・・・・・・・・・・・・んー」 「ゆうし!」 「・・・・・なんやねん」 今いいところなんやけど、と忍足は振り向かずにそう告げた。 むか、 「そんなにその子が好きなんだ」 現実にはないような緑色の髪の毛、側頭部で括られたツインテールが、画面の中でくるん と跳ねる。の肩甲骨までの艶やかな黒髪とは違う。もちろん地毛だ。 「何怒ってんねん」 「別にー」 ゆっくりと後ろを振り返った忍足から、顔を反らせる。多分、今の顔はひどいことになっているだろう (悪い意味で)。いや、だが一応エロゲの主人公だったのだから、主人公補正がされているはずだ。 口を尖らせて、「怒っていますよ」オーラを出すと、忍足は大きな溜め息を吐いた。 「怒っとるやんけ」 むかむか、 いらいらしてどうにかしていたは、ベッドからゆっくりと立ち上がり、パソコンに近づいた。 不審な目でを見つめる忍足は、次にがとった行動に大きく目を見開く。 ブチンッ 「ッあー!!」 「・・・・・・・・・・・」 「何やってんねんお前ぇ!!!!」 パソコンの電源を元から抜いたに、忍足が怒鳴りつける。かなり本気のようだ。 その声量と阿修羅のような表情に、びくりと体が強張る。 「だ、って」 「おま、おまえ、セーブどないしてくれんねん・・・」 むかむかむか。 (何で私がこんな行動してんのとか考える前にまずセーブ?ねえ、どういうことよ・・・!) 「ゆう、・・しの・・・・・バカぁ!!!」 「痛っ!!!!!っなにす、」 「侑士が、侑士が悪いんだから!」 そこにあった雑誌を忍足に投げつけて(もちろんこれもエロゲ雑誌だ)、ぎっ、と睨みつける。 顔に飛んできた雑誌を、咄嗟に庇った手をそのままに、忍足は涙目になっているの顔を みてぎょとした。 「な、何で泣いて、」 「・・早く気づいてよ!」 「は、」 私が忍足を好きなこととか、二次元世界からこの世界にやってきたこととか。 理不尽極まりない言葉をぶつけると、忍足は呆然としたように口を開いている。 感極まってぼろり、と零れた一筋の涙を腕で拭って、は口を開いた。 「もう、知らない。侑士なんて、振られちゃえばいいんだ!あほ!ばか!変態!!」 「ちょ、」 待てえ、と伸ばされた手から逃れて、は玄関まで走る。そうして一瞬だけ忍足を振り返って、 雨の中傘もささずに飛び出した。 バタンッ 「・・・・・・・・・は、なんや、・・ねん。あいつ・・・」 部屋の中には、状況把握ができない忍足だけが、ぽつりと残されていた。 * 「っは、あ、は、」 走り続けていた足を止め、後ろに見えるマンションを振り返る。かなり、理不尽なことを してしまった。雨に濡れて幾分か冷静になった頭でそう思う。 (っていうか、エロゲに嫉妬するってどうなの。分かってる。こんなことで怒るなんて、 心が狭いことは分かってる。だけれど、あの一ヶ月をなかったことにされたら。私は 嫌だよ。) (ずっと、二人きりでいられたらいいのに、なんて。) ふいに、自分の泣き顔を見て呆然としていた忍足を思い出した。 「・・・・・・・・・ばか、」 好きだよ。 |